十文字槍 延寿宣勝作
(えんじゅのぶかつ)
嘉永三年八月日(一八五〇)
Jumonjiyari:Enju Nobukatsu
新々刀・肥後 江戸末期

刃長:15.6(五寸一分強) 全幅:10.3 元重ね:1.09 穴1
両鎬造り、八角塩首。 鍛え、小板目肌沈み勝ちに良く詰み、地沸付き、地鉄良好。 刃文、細直刃調で、刃縁小沸付いて匂い深く、細かな湯走り、ほつれ掛かり、刃中小足、葉入る。 帽子、直調で先焼き詰め風。 茎生ぶ、先栗尻、鑢上半切り下半筋違い。 時代研磨(小サビ、曇り有り)。 白鞘入り。
【コメント】
宣勝は、延寿鍛冶の末裔、熊本藩工として、子の宣利と共に活躍しました。美作の多田正利門人で、後に江戸で細川正義にも学びました。年紀作に見る活躍期は、天保十年から慶応三年まで、明治四年、七十五歳没。本作は嘉永三年、同工五十四歳の頃の作、貴重な十文字槍です。現状研ぎが古いですが、地刃健全かと思います。貴重な生ぶ在銘年紀入り、地元熊本県登録で銘も全く問題ありません。
