短刀 光作(藤本光)(宗勉門人)
(ひかるさく)
平成久(九)年二月日(一九九七)
為打ち銘有り
Tanto:Hikaru
現代・福岡
刃長:25.7(八寸五分弱) 反り:なし 元幅:2.69 元重ね:0.62 穴1
平造り、庵棟低め。 鍛え、小板目肌沈み勝ちに詰み、地沸良く付き、地鉄精良。 刃文、互の目乱れ主体で、小互の目、やや角張った刃を交え、刃縁匂い勝ちに小沸付き、ほつれ、打ちのけ、二重刃掛かり、刃中互の目足入り、金筋、砂流し頻りに掛かる。 帽子、乱れ込んで、先やや尖り風に返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢筋違い。 銀ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。
【コメント】
光は、藤本光豊と言い、無鑑査刀匠宗勉の弟子に当たります。刀も稀に作りますが、研ぎ師としての活躍も目覚ましく、いわゆる二刀流の名工です。本作は、宗一門伝統の真骨頂、『清麿写し』の短刀、且つ注文打ち入念作です。清麿特有の烈しい乱れ刃を忠実に再現した佳品です。