槍 兼法作
(かねのりさく)
Yari:Kanenori
古刀・美濃 安土桃山期
特別貴重刀剣認定書付き
刃長:28.4(九寸四分弱) 反り:なし 元幅:2.33 元重ね:0.86 穴1
平三角造り、六角塩首。 裏に棒樋有り。 鍛え、小板目詰み、柾心の肌が流れ、地沸付いて白け心あり、飛び焼き入り、地鉄良好。 刃文、互の目丁子乱れ主体で小乱れ交じり、総体的に尖り心あり、刃縁匂い勝ちとなる。 帽子、湾れ調で先尖り心に返る。 茎生ぶ、先切り、鑢不明。 時代研磨(サビ有り)。 白鞘入り。
【コメント】
本作は寸法九寸四分弱の平三角槍、古刀最末期、天正頃の関兼法と鑑せられ、サビが少し出ていますが、地刃は健全です。総体的に尖り心のある互の目丁子乱れ主体の刃文、綺麗な柾流れの地鉄は、美濃関伝を顕著に示しており、真面目な作です。銘は全く問題ないでしょう。