脇差し 備州長船祐定
(びしゅうおさふねすけさだ)
Wakizashi:Bishu Osafune Sukesada
新刀 江戸前期
刃長:44.1(一尺四寸六分弱) 反り:0.7 元幅:2.95
先幅:2.28 元重ね:0.58 先重ね:0.53 穴1
鎬造り、鎬尋常庵棟低め、中切っ先やや詰まり気味。 鍛え、板目に杢目を交えてやや肌立ち、地沸厚く付き、地景入り、地鉄良好。 刃文、互の目丁子乱れを主体とし、小互の目、湾れ、尖り風の刃を交え、刃縁匂い勝ちに小沸良く付き、刃中金筋、砂流し掛かり、地に飛び焼き多数交じる。 帽子、直調で先小丸風に長く返る。 茎生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢筋違い。 銅に銀鍍金ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。
【コメント】
本作は寛文新刀脇差し、飛び焼き多数交じる互の目丁子乱れ主体の刃は、新刀祐定で良いですが、銘が厳しい感じです。そうなると新刀高田か、若しくはその流れを汲む伊賀石堂鍛冶の肥前守鎮政、鎮忠辺りでしょうか。刃が良く働いています。