刀 渡島国住人泰国作之
Katana:Oshimanokunijunin Yasukuni
現代・北海道 昭和初期
刃長:66.6(二尺二寸弱) 反り:1.2 元幅:3.32
先幅:2.11 元重ね:0.76 先重ね:0.62 穴1
鎬造り、鎬高め庵棟低い、中切っ先。 鍛え、小板目やや沈み勝ち詰み、所々流れて肌立ち、地沸良く付き、地鉄良好。 刃文、互の目乱れを主体で、刃縁良く沸付いて匂い深くやや沈み勝ちとなり、刃中金筋、砂流し掛かる。 帽子、湾れ込んで、先小丸風に長く返り、棟寄りを焼き下げる。 茎生ぶ、先栗尻、鑢化粧大筋違い。 銅ハバキ。 時代研磨(サビ、ヒケ有り)。 白鞘入り。
【コメント】
泰国は、竹下猛と言い、渡島国(おしまのくに)、北海道函館市東川町出身、戦時中は、陸軍受命刀匠として活躍しました。渡島国は、明治初期、北海道南西部にある渡島半島南部一帯の呼び名。本作は、刃中金筋、砂流し掛かる互の目乱れ主体の出来、地に少し鍛え肌もありますが、曲がりはなく、刀身のみで888g。聖代刀匠位列では、『貴品の列 最上大業物 横綱格』に列せられる業物鍛冶です。