刀 湧水心貞吉貞人合作
(ゆうすいしんさだよしさだひとがっさく)
平成九年十一月日(一九九七)


Katana:Yusuishin Sadayoshi Sadahito



現代・静岡
無鑑査刀匠




刃長:76.5(二尺五寸二分強) 反り:2.1 元幅:3.42
先幅:2.55 元重ね:0.86 先重ね:0.56 穴1




鎬造り、鎬高め庵棟低め、大切っ先。 表裏共に棒樋を丸留めにし、その下に表は素剣、裏は護摩箸をハバキ下で掻き流す。 鍛え、板目に杢目、流れ肌を交え、所々大模様に上品に肌立ち、地沸厚く付き、地景繁く入り、地鉄精良。 刃文、互の目乱れを主体に、湾れ、小互の目、箱掛かった刃を交え、刃縁烈しく沸付いてやや沈み勝ちとなり、刃中金筋、砂流し頻りに掛かる。 帽子、湾れ込んで焼き深く、良く沸付き、先掃き掛け返る。 茎生ぶ、先栗尻、鑢化粧大筋違い。 銀ハバキ。 時代研磨。 白鞘入り。



【コメント】
貞吉は、榎本吉市と言い、明治四十一年徳島県生まれ、昭和三年に月山貞勝に入門、独立後、静岡県三島市大宮町に居を移し、三嶋大社のすぐ北にある菰(こも)池の畔に鍛錬場を設けました。豊かに水が湧き出す地であったことから『湧水心』と号しています。
多くの名工を輩出した月山門下にあって、彫りの高橋貞次、鍛えの榎本貞吉と並び称された名工で、平成八年に八十八歳で無鑑査認定、九十代を迎えても尚、精力的に鍛刀しました。平成十二年、九十二歳にて没。
作風は、相州伝、相伝備前を本位とした沸出来の烈しい乱れ刃に、越中則重や中山一貫斎義弘を思わせる大模様の鍛えが同工の真骨頂であり、その他大坂新刀風の乱れ刃、大和保昌柾目鍛え、綾杉鍛え等もあります。
貞人は、榎本栄七郎と言い、貞吉の次男、昭和二十九年の生まれ、三歳上の兄竜義(榎本栄市郎)と共に父に学びました。
本作は、平成九年(一九九七)、貞吉八十九歳、貞人四十三歳の頃の作、相伝備前の最高峰、長船長義写しで、前述したように、貞吉は無鑑査認定を受けた翌年に当たります。
寸法二尺五寸二分強、大切っ先の豪壮な一振りは、南北朝盛期の大太刀の磨り上げ姿を狙っており、地刃も本歌に忠実に再現しています。
地刃の烈しい鍛えから、両名の凄まじい気迫が伝わってくる自信作、これ正に刀剣界の親子鷹、静岡県三島が生んだ名工二人による渾身の合作刀です。








【売約済】商品番号:P-456 刀 湧水心貞吉貞人合作 平成九年十一月日(一九九七) 無鑑査刀匠

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