太刀 備州長船守行
(びしゅうおさふねもりゆき)
Tachi:Bishu Osafune Moriyuki
古刀・備前 南北朝末期
特別保存刀剣鑑定書付き
刃長：70.6(二尺三寸三分) 反り：2.4 元幅：2.82
先幅：1.87 元重ね：0.63 先重ね：0.42 穴2
【コメント】
本作は、備州長船守行の在銘正真太刀、鑑定書では『時代南北朝末期』とあります。
守行は、いわゆる小反り鍛冶の一人で、明徳(一三九〇～九四)頃の刀工です。
小反り派とは、一説によると、主に南北朝後期から室町前期頃に掛けて活躍した長船兼光系鍛冶の総称とされています。
代表工には、秀光、成家、守助、守弘、恒弘、光弘、正久等々が挙げられ、守行には初二代がありますが、本工は初代に当たります。
二寸程磨り上がっていますが、寸法二尺三寸三分、やや先反り深めとなるなど、この頃の典型的な太刀姿を示しています。
細直刃調で僅かに湾れ心のある刃文は、刃縁匂い勝ちに締まって健全です。地には、周りに比べ、白く肌立つ鉄、暗帯を伴った無地風の鉄など、変わり鉄が所々見られます。銘もやや荒れ気味ですが、南北朝期を下らない長船鍛冶の在銘太刀で特別保存がピシッと付いています。
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